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嫁いびり離婚請求事件

新潟地長岡支判昭57・9・8家月42巻6号38頁, 昭和56年(タ)第9号 離婚請求事件

参考: 控訴審判決上告審判決

関係人仮名


(昭和57年7月27日 口頭弁論終結)

判決

原告
X 〔夫〕
右訴訟代理人弁護士
石田浩輔
被告
Y 〔妻〕
右訴訟代理人弁護士
真野 覚

主文

  1. 原告と被告とを離婚する。
  2. 原告と被告間の未成年の子、太郎と俊郎の親権者を被告と定める。
  3. 訴訟費用は被告の負担とする。

事実

一 求める判決

㈠ 原告

1 主文第一、第三項と同旨。

2 原告と被告間の未成年の子、太郎と俊郎の親権者を原告と定める。

㈡ 被告

1 原告の請求を棄却する。

2 訴訟費用は原告の負担とする。

二 主張

㈠ 原告

「請求原因」

1 原告と被告は昭和43年12月24日に結婚した夫婦であり、両名間には長男太郎(昭和44年8月16日生)、二男俊郎(昭和47年1月3日生)がある。

2 被告は結婚当初から、同居していた原告の母信子との折合いが悪く、原告ら夫婦が信子と別居してからも、被告は信子の来訪を嫌うので、自然、夫婦仲も悪くなり、昭和53年3月、被告は、原告が上京したのを怒って実家に帰り、それ以来、別居状態が続いている。

3 右は悪意の遺棄に当り、また婚姻を継続し難い重大な事由にも当る。

4 よって原告は被告に対し、民法770条1項2号、5号に基づいて離婚を請求するとともに、前記未成年の子2名の親権者を原告と定めることを求める。

㈡ 被告

「請求原因に対する認否」

その1は認める。その2のうち昭和53年3月以降別居していることは認めるが、その余は否認する。その3は争う。

三 証拠

㈠ 原告

1 甲第1号証を提出。

2 原告本人尋問の結果を援用。

㈡ 被告

1 被告本人尋問の結果を援用。

2 甲第1号証の成立は認める。

理由

一 その形式、内容により公務員作成文書とみられるところから真正に成立したものと推定される甲第1号証によると、請求原因1が認められる。

二 原告、被告各本人尋問の結果(但し次記認定に副う部分)によると、請求原因2の事実のほか

1 昭和53年3月、原告は被告と喧嘩をし、東京の知人に相談するため、被告に無断で家を出たところ、被告が不安に思い、その親兄弟に相談したので、事が一層大きくなり、被告は家財道具を持ち出す結果になった。

2 被告は現在、離婚を希望していないが、それは主として子供達のためである。

3 子供達は昭和53年3月、被告が実家に連れて帰り、現在、その父母(農業を営んでいる。)が面倒をみており、被告自身は東京で働き、月収7、8万円をえている。

4 原告は洋服仕立業を営み、月収10ないし14、5万円をえている

ことがそれぞれ認められる。

そして右認定事実よりすれば、被告に悪意の遺棄までは認められないが、特に昭和53年4月以降4年余も別居状態が続いていることを重視すれば、原告と被告間の婚姻が正常なものに回復するのは非常に困難であるように思われる。

三 従って原告の本訴離婚の請求は正当としてこれを認容するが、未成年の子2名の親権者については、前記のように4年余、被告側が養育しており、経済的にも今後の養育は不可能ではないことからして、原告ではなく、被告と指定するのが相当と思われる。

四 よって訴訟費用の負担につき民訴法89条を適用して、主文のとおり判決する。

裁判官
上杉勝一郎


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