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Cyber-Law FAQ

一般的事項に関するもの


【0101】 サイバー法とはどういう法のことをいうのでしょうか?

「サイバー法」という表現はわが国ではまだ一般的ではありませんが,アメリカにおいては“cyber lawcyber-law)”という言葉が使われているのをしばしば目にすることができます。すなわち,コンピュータおよびネットワーク(インターネット)によって形成される電脳空間(サイバースペース)に関する法が,「サイバー法」であるといわれています。

サイバー法には,様々な分野の法が含まれます。具体的には,サイバースペースで刑事事件が発生すれば刑事法が関係してきますし,民事上のトラブルも通常の空間と同様発生します。その中でも重要なのが,情報に関する法であり知的所有権法であるといえるでしょう。けだし,電脳空間は高度情報化社会の象徴でもありますし,そこでは技術や文化に関する情報(知的財産に関する情報)がしばしば飛び交っていると考えられるからです。

わが国では,ドイツ,フランスといった大陸法と同様,法は体系的に捉えられて「行政法」「民事法」「経済法」「労働法」などと分類されるのが一般的ですが,法ではなくその対象としての電脳空間に着目して「サイバー法」という分類をするのは,コモン・ロー主義を採るアメリカならではの発想なのかもしれません。

【0102】 ソフトウェアなどに見られる“©”や“®”あるいは“TM”にはどのような意味があるのでしょうか?

Copyright(または“Copyr.”,“©”),発行年,著作権者の氏名」からなる「著作権表示」は,著作権法において著作権の発生または法的救済を受けるための要件として一定の方式を要求する(方式主義)国々でその方式のひとつとして用いられるものです。元来英米法に由来するもので,現在でもアメリカ合衆国やラテン・アメリカ諸国(ラテン・アメリカ諸国の中には,上記のほかにスペイン語の“Derechos Resevados”(全権留保)に相当する語句,すなわち英語でいう“All rights reserved”の表記を必要とする国もあります。)で用いられています。

わが国の著作権法は無方式主義をとっています(著17条 2項)から,このような表示を付さなくとも著作権法 2条 1項 1号の要件を満たす限りそれは「著作物」として著作権法の保護を受けることとなるのですが,外国において保護を受けようとする場合には「著作権表示」が重要な役割を果たします。すなわち,ベルヌ条約(方式主義をとる)非加盟国であって万国著作権条約(方式主義をとる)に加盟している国々において保護されるためには「著作権表示」が必要となる場合があるわけです(万国著作権条約 3条)。

“®”は“Registered United States Patent & Trademark Office (Reg. U.S. Pat. & Tm. Off.)”を意味するものとしてアメリカにおいて登録商標に付すことを義務づけられている表示です(アメリカ商標法29条)。わが国の商標法は,商標登録表示について道義的な義務を定めるのみですが(商標73条),一般には慣習的なものとして“登録商標”や“®”という表示をを商標権者において付すことが多いようです(なお,パリ条約 5条 Dも商標登録表示を要求していません。)。一方“TM”マークについては,アメリカ法においてもその使用要件・方法を定めた規定はありませんが,一般には「登録はしていない(もしくは要件を満たさずできない)が商標(マーク)として使用している」旨を意味するものとして広く用いられているようです。

【0103】 広告などで「○○は××の登録商標です」などという表示を目にしますが,これにはどのような意味があるのでしょうか?

「○○は××の登録商標です」という表示,これにはもちろん「自分が商標権を有しているのだ」という趣旨で,同業者などにある種の“警告”をする意味もないわけではありませんが,それだけではないのです。

商標の重要な機能のひとつに“商品やサービスの識別機能”というのがあります。すなわち,商標によってその商品やサービスが個性化されたものであることを示すわけです。ところが,商標が“普通名称化”することによって識別力が失われ,その結果特別顕著性を欠くことになると,その商標はもはや登録商標として登録できなくなる可能性を生じます(商標 3条 1項 1号) ―ただしすでに登録された商標の更新登録(同 20条)は認められるとされています―。

商標が普通名称化する要因はさまざまあります。たとえば,ある商標の付された商品が同種の商品中抜きん出て優れており,その商標が著名なものとなって同種の商品全体を代表するものであるように考えられ,その結果識別力を失ってしまう場合があります(商標が普通名称化した例として“エスカレーター”,“赤ちん”,“セロファン”などがあげられます。)。また,テレビのドラマや文芸作品の中などで,例えば「ファミコンばかりしてちゃダメよ!」などというように,商標が普通名称であるかのように扱われることも考えられます。

商品のメーカーやサービスの提供者としては,とりわけその商標が未登録である場合など,自己の商標が普通名称化するのを避けたいわけですから,自ら広告などで商品やサービス名が普通名称でない旨断っておく,という意味あいも件の表示にはあるわけです。





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