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知的財産法(知的財産権入門): 第3講

特許法概説

特許制度の特徴

※以下引用条文は特記のない限り特許法

特許権取得その他の手続

特許権の取得手続と争訟についてのフローチャート

フルサイズで図を表示する

特許出願は出願書類によって行う(実際は電子出願)。出願書類は,工業所有権情報・研修館(INPIT) が提供する 特許電子図書館(IPDL) などで検索・閲覧でき,下記のように PDF 形式でその内容が提供されている。

特許要件等

「発明」における「自然法則」

特許要件

不特許事由

上記の特許要件を満たしていても,公序良俗または公衆衛生を害するおそれのある発明は,特許を受けることができない(32条)。

特定者に独占させるべきではない情報

例えば医療行為などは,公共的な意味あいから特定の者にこれを独占させるべきではない。そのために取りうる理論として以下のようなものが考えられる。

この点について判断した事例が下記である。

  • 東京高判平14・4・11 判時1828号99頁 (外科手術再生光学表示方法装置事件)

    〔医薬や医療機器に特許が認められる場合と異なり,〕医療行為そのものにも特許性が認められるという制度の下では,現に医療行為に当たる医師にとって,少なくとも観念的には,自らの行おうとしている医療行為が特許の対象とされている可能性が常に存在するということにな〔り,〕医師は,常に,これから自分が行おうとしていることが特許の対象になっているのではないか,それを行うことにより特許権侵害の責任を追及されることになるのではないか,どのような責任を追及されることになるのか,などといったことを恐れながら,医療行為に当たらなければならないことになりかねない。……医療行為に当たる医師をこのような状況に追い込む制度は,医療行為というものの事柄の性質上,著しく不当であるというべきであり,我が国の特許制度は,このような結果を是認するものではないと考えるのが,合理的な解釈であるというべきである。そして,もしそうだとすると,特許法が,このような結果を防ぐための措置を講じていれば格別,そうでない限り,特許法は,医療行為そのものに対しては特許性を認めていないと考える以外にないというべきである。……特許法は,〔昭和50年改正により医薬やその調合法を特許の保護対象に加えることとした際も〕医療行為そのものに係る特許については,〔医師等の処方箋による調剤行為および調剤医薬に医薬の特許権が及ばないという例外を定めた特許法69条3項のような〕措置を何ら講じていないのである。〔他方特許法はその1条および29条柱書きに〕いう「産業」に何が含まれるかについては,何らの定義も与えていない。また,医療行為一般を不特許事由とする具体的な規定も設けていない。そうである以上,たとい,上記のとおり,一般的にいえば,「産業」の意味を狭く解さなければならない理由は本来的にはない,というべきであるとしても,特許法は,上記の理由で特許性の認められない医療行為に関する発明は,「産業上利用することができる発明」とはしないものとしている,と解する以外にないというべきである。