不正競争防止法 (大阪工業大学・知的財産学部)
不正競争防止法は,事業者の営業上の利益(私益)と公正な競争秩序という公益との両方を保護法益としている点に特徴があります。そのような不正競争防止法が産業社会・文化社会においてどのように機能するのか,他の知的財産法との異同・関係に留意しつつ,検討していきます。もとより不正競争防止法については,何が不正競争行為に該当するか・しないかという事実認定にかかるところが大きいのですが,本講義では,そうした観点からの分類のみに終始することなく,理論の面からも十分な検討をなしたいと考えています。
なお,法律上の規定がないパブリシティの権利についても,本講義で取り扱う予定です。
不競法の構成,歴史,他の知財法との関係について理解する。
制限列挙の意義を考察する。
不正競争行為に対する救済・制裁について理解する。
商品等表示混同惹起行為
著名表示冒用行為
商品形態のデッドコピー
営業秘密の不正取得・使用・開示,営業秘密に関する信義則違反
技術的制限手段の無効化行為,ドメイン名の不正取得・使用行為
商品・役務内容等誤認惹起行為
営業信用毀損行為
その他の不正競争行為
パブリシティの権利に関する裁判例の変遷を知る。
パブリシティに関する最近の裁判例を検討し,理論構成を試みる。
学期末に行う定期試験を中心に,平常点を加味して評価します。平常点は,通常授業時における発言(担当者との問答)や授業に対する積極性の有無等(ほぼ毎回行う簡単なアンケートにより判断)に基づいて,判定します。
本講義の対象は他の知財基幹分野の各科目と密接な関連がありますから,これらの科目をすでに修得しているか,同時に履修することが望まれます。
また,受講生においては,不正競争防止法が対象としている企業活動や情報技術(IT)など,多少の専門的知識を要する事項について興味・関心を持ち,授業に積極的に取り組むことが肝要です。担当者としても,受講生の興味を惹くような授業を展開することに努力を惜しまない所存ですが,受講生自らがその姿勢を見せてくれるよう期待せずにはいられません。