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情報法(法情報学): 第6講

個人情報保護制度 Part 3

行政機関個人情報保護法

行政機関や独立行政法人が保有する個人情報の保護については,特別に法律がある。ここでは行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(=行政機関個人情報保護法=平成11年法律42号)を概説する。

意義等(行政機関個人情報1条)

行政機関個人情報保護法における用語

①行政機関(行政機関個人情報2条1項)
行政機関情報公開法におけるのと同義
個人情報(行政機関個人情報2条2項)
個人情報保護法におけるのと同義
個人識別符号(行政機関個人情報2条3項,施行令3条)
個人情報保護法におけるのと同義
要配慮個人情報(行政機関個人情報2条4項,施行令4条)
個人情報保護法におけるのと同義
保有個人情報(行政機関個人情報2条5項)
  • 行政機関の職員が職務上作成・取得した個人情報で
  • 当該行政機関の職員が組織的に利用するものとして
  • 当該行政機関が保有しているもの

行政機関情報公開法にいう「行政文書」に記録されているものに限定されるので,官報・白書等の不特定多数者への販売を目的として発行されるものなどに記録された個人情報は含まれない

個人情報ファイル(行政機関個人情報2条6項)
保有個人情報を含む情報の集合物で(特にコンピューターを用いて)検索できるように体系的に構成したもの
本人(行政機関個人情報2条7項)
個人情報により識別される特定の個人
非識別加工情報(行政機関個人情報2条8項)
以下の措置を講ずることにより特定の個人を識別し得ないように個人情報(★)を加工して得られる個人に関する情報(復元不可能)
  • ⑴個人識別情報についてはそれに含まれる記述等の一部を削除すること
  • ⑵個人識別符号を含むものについては当該個人識別符号の全部を削除すること

※「削除」には不可逆的置換を含む

★「個人情報」には,他の情報と照合可能でそれにより特定個人を識別可能となるものは含まれないが,他の情報と容易に照合可能でそれにより特定個人を識別可能となるものは含まれる。民間を対象とする個人情報保護法と異なり,行政機関等には匿名(非識別)加工情報と他の情報とを照合することが禁止されていないことから,両者に差異が生じないようにするため。

行政機関非識別加工情報(行政機関個人情報2条9項)
以下のいずれにも該当する個人情報ファイルを構成する保有個人情報の全部または一部(行政機関情報公開法5条2~6号の不開示事由に該当する部分を除く)を加工して得られる非識別加工情報
  • ⑴個人情報ファイル簿に掲載しないこととされているものでないこと
  • ⑵その情報について情報公開請求があったとしたならば,行政機関等が(全部または一部の)開示決定をするか,第三者に対する意見書提出の機会を付与することとなるものであること
  • ⑶行政機関等の事務・事業の適正・円滑な運営に支障のない範囲内で,非識別加工情報を作成しうるものであること

※個人情報ファイル簿: 行政機関が保有する個人情報ファイルに関する一定事項を記載して作成・公表される帳簿

行政機関非識別加工情報ファイル(行政機関個人情報2条10項)
行政機関非識別加工情報を含む情報の集合物で(特にコンピューターを用いて)検索できるように体系的に構成したもの
行政機関非識別加工情報取扱事業者(行政機関個人情報2条11項)
行政機関非識別加工情報ファイルを事業の用に供している者

※国の機関・地方公共団体等を除く

行政機関における個人情報の取扱い

※丸数字は OECD 8原則 に対応

開示・訂正・利用停止

開示請求

訂正請求

利用停止請求

不服申立て